脳卒中片麻痺患者の装具はゲイトソリューションが良いか?デメリットは?【ファーストチョイス?】

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脳卒中片麻痺患者の装具はゲイトソリューション装具が良いのか?

メリットは?デメリットは?

ゲイトソリューション装具は

回復期患者の第1選択には注意が必要!

慢性期・維持期患者の歩容の変化を求めるならあり!

と経験上言えます。

その理由を以下に述べていきます。

ゲイトソリューションの何が悪いの?

これはゲイトソリューション装具の批判をする内容ではありません。

むしろ、私自身は装具の中でゲイトソリューション継手は最強だと思っています。

だからこそ

それを鵜呑みにして、あー失敗したーという経験をしたのでお話します。

ゲイトソリューションのデメリットは少なからずあってしまうのです.

これは統計の結果ではありませんが、

低緊張女性患者の場合、ゲイトソリューション継手は注意が必要

なぜかというと

  • 足関節の軸が定まりにくい
  • 立脚中期(Tst)でバックニーに入りやすい

という現象が起きやすいです.

足関節の軸が定まりにくいとは?

ゲイトソリューションのデメリット第1の現象は

足関節の軸が定まりにくいこと.

これは低緊張の脳卒中片麻痺患者だけではないですが,

中枢が低緊張なだけに

足関節に内反尖足が強く出てしまう場合

ゲイトソリューション継手では

足関節の底屈を制動しにくいと考えています.

この内反尖足が強く出てしまうということが

ゲイトソリューション継手と相性が良くないです.

立脚中期(Tst)でバックニーに入るとは?

ゲイトソリューションのデメリット第2

バックニーに入ったら調整が難しいことがあげられます.

これは結構あるあるだと思っています.

ゲイトソリューションは油圧で底屈方向へ抵抗がかかりながら制動していきます.

なので完全に底屈を制動するわけではないのです.

ってことはですよ.

例えば

  • アキレス腱反射が亢進している場合
  • 足関節の背屈角度が不十分な場合
  • 膝蓋腱反射が亢進している場合

立脚中期(Tst)のバックニーを抑制しきれないんです.

そのためTstが不安定になりやすいことがあります.

PTくん
PTくん

そしたら背屈角度を強くしたらいいのではないでしょうか?

そうなんです.

ゲイトソリューション継手は背屈角度を強くすることができます.

足部のパーツを交換することで

背屈0° ➡ 5° に変更が可能です.

しかし

反張膝がある場合はやはり制動しきれません.

足関節を止める以外方法は無いと言えます.

であれば

金属支柱付き短下肢道具が第1選択になりやすいといえます.

他にも注意が必要な点は?

反張膝以外にも

遊脚期に底屈・内反に痙性が高まりやすい場合は

底屈制動が効かず,足尖が引っかかる場合があります.

そもそも内反痙性が高い症例は適応外ではあるのですが・・・

まとめ

実はここまで述べてきたことは

ゲイトソリューションの適応外の欄にかいてあります・・・

それはもうはっきりと

禁忌条件

・著明な痙性や変形に対して装具による矯正力を必要とする場合

・過度の反張膝がある場合

と明記してあります.

しかし

臨床では分離が比較的よくBr.stageⅤレベルで

「ゲイトソリューションでいきましょう」

と言いたいケースは多くあります.

しかしながら

分離は良いが

感覚障害や恐怖心により

歩行中に痙性が高まり

反張膝になりやすい患者様はいます.

分離が良いので

ゲイトソリューション継手を第1選択に!

は危険なのです.

回復期の脳卒中片麻痺患者への装具の第1選択に

ゲイトソリューションは慎重さが求められてしまう.

ということでした.

でも

現状での最強はゲイトソリューション継手です.

最後までお読みいただきありがとうございました♡

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